細菌・ウイルス・濁質・油除去などの分離・吸着・濾過
タキエンジニアリング株式会社

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ろ過技術
RO膜・NF膜・UF膜・MF膜

 ここでは、液中の微小粒子を除去することができる「RO膜/NF膜/UF膜」について説明をします。このようなろ過膜は、膜表面に微細な孔があいている、孔径より大きな物質を取り除く物理的な濾過となります。

 また、物理濾過以外もナノオーダーの微細な物質を取り除くことができる濾過材もございます。物質は水中に混入しますと、物質表面にはプラスとマイナスの電位があり、その電位差を使用してナノオーダーの物質をろ過することができるゼータマックス吸着ファイバーがあります。この素材は、NF膜やUF膜などでは除去が難しい粘性物質などを除去することが出来ます。

 また、UF膜やNF膜などでは除去が難しい油などを液中から取り除くことができる油水分離濾過材もあり、この油水分離濾過材をフィルターカラムに充填しますと、油水分離濾過材となります。

ろ過フィルターとは

 フィルター分離技術は歴史が古く、1919年頃から無菌水のメンブレンフィルターが開発された頃からはじまります。基本的には天然繊維や化学繊維などを利用して、微細な孔を調整した濾過膜を生産し、孔の径より小さな粒子は孔を通りろ過膜の二次側に通過させ、孔の径より大きな粒子は、孔を通過することができずにろ過膜表面に補足し、微粒子のろ過分離を行う技術であります。

 ろ過膜の材質は様々であり、ポリプロピレン・ポリアミド・テフロン・ポリスルフォン、セラミック、セルロースなどであり、ろ過膜の厚みは0.1~0.2mm、孔径は0.0001~300μm程度とろ過対象が非常に幅広くなっています。また、微細な孔の調整は均一にできるので、砂ろ過や沈降ろ過、凝集ろ過処理より除去率は高くなります。

ろ過フィルター技術が用いられる場面は、単純な砂や砂利をとる場面から、細菌やウイルスを除去する場面、インクのろ過、超純水の製造場面と多岐になります。

 

逆浸透膜 RO膜 NF膜

逆浸透膜(RO膜)とは、電解質イオンを通さないろ過膜になります。

自然現象で考えた場合、半透膜(逆浸透膜)を隔てて塩水と真水を接しさせると、真水は塩水を希釈しようとして、塩水側に移動します。これを浸透作用といいます。これは野菜を塩漬けする時に、野菜に塩をかけると細胞内の水が出てくる現象と同じになります。この浸透現象は、浸透圧が同じになるまで続きます。

半透膜(逆浸透濾過膜)を隔てている塩水と真水で、塩水側につりあう浸透圧以上の圧力を加えると、塩水側から真水側に真水が移動してきます。

これが逆浸透と言います。

この原理を使用すると、海水から真水を得られたり、電解質を多く含んだ液体から電解質を分離した液体を得られたりします。

逆浸透膜の利用は、海水淡水化ろ過装置や、電気を通さない水である超純水製造装置や、洗浄用液体のろ過装置などに使われます。また、製造用基準水として、食品製造の原料水として使用される場合もあり、多方面で利用されるろ過技術と言えます。

逆浸透膜(RO膜)は、すべての電解質を分離する目的で使用されますが、2価のイオンを分離する目的ではルーズRO膜と言われるNF膜を使用されます。

純水・超純水製造装置  逆浸透膜(RO膜)やイオン交換樹脂を使用した濾過装置

限界ろ過膜(UF膜)

限界ろ過膜(UF膜)は、高分子物質と水やイオン状物質や低分子を分離させるろ過膜になります。ろ過性能は分画分子量で表します。

逆浸透膜(RO膜)の分離を分画分子量で表しますと、分子量が約200以下の物質を透過させ、それ以上の物質を阻止します。NF膜は数百~千程度の物質を透過し、それ以上の物質を阻止ます。限界ろ過膜(UF膜)は分子量が千程度以下の物質を透過させます。

また、膜の種類も豊富で、分子量千~30万程度の物質の分離ろ過に有効です。

精密ろ過膜 MF膜

 

 

膜ろ過の利点は、化学薬品を使用しないで懸濁物質を分離除去できる点であります。

例えば沈降分離の凝集処理では、分散している懸濁物質を分離除去をするためにポリ塩化アルミニウムや、硫酸アルミニウム、PH調整剤、高分子凝集剤などの薬品が必要であり、濾過後の処理も必要があります。精密ろ過膜では、そのような薬品処理無しで懸濁物質を濾過することができます。

粒子径が数十ミクロンの砂の粒子や金属粒子などは、水との比重差が大きいので上記で述べた薬剤を使用せずとも容易に分離除去できますが、10μm以下特に1μm以下の粒子は、薬剤無しで沈降分離は難しくなります。

精密ろ過膜(MF膜)は、膜孔径が数十nm以上の分離ろ過膜のことを言います。この分類のろ過膜は、種類も多く、各メーカーで特色あるフィルターが製造販売されています。

素材により、有機膜、無機膜、金属膜、又はこれらを組み合わせたフィルターがあります。

有機膜(フィルター)

もっとも多く製造されているフィルター類であります。ナイロンやポリエチレン、酢酸セルロースなどがあります。比較的低コストで製造されます。

無機膜(セラミックフィルター)

無機膜は有機膜と比較してコストが高い。ただ、耐熱性・耐食性・耐久性に優れているために、繰り返しの薬品洗浄や蒸気滅菌が可能であります。

金属膜

金属フィルターは、機械的強度、耐熱性に優れている。ステンレスが多く使われ、焼結タイプのフィルターや溶着タイプのフィルターが多いです。

無機膜の説明

電位差を使用した吸着濾過剤

他の分離実験

ろ過実験例

切削油・機械油・顔料などを使用したろ過実験例

濾過技術

水性ボンドや顔料・乳化油などを吸着するフィルター状のゼータマックス吸着フィルター

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