アルカリ洗浄水中の不水溶性切削油の吸着濾過を、ゼータマックス吸着ファイバーで行えるかの濾過実験をします。
使用する不水溶性切削油は、金属加工の切削や研磨などで使用される油となります。
不水溶性切削油は、水に混入しても水と分離する性質がありますが、アルカリ溶液中ではエマルジョン(乳化)状態となり、一般的な活性炭やゼオライトなどの吸着剤やろ過フィルターカートリッジでは分離ろ過が困難です。アルカリ洗浄水中の不水溶性切削油濃度が高くなれば、廃液処分をし、新液と交換します。
ゼータマックス吸着ファイバーは、不水溶性切削油表面の電位と、ゼータマックス吸着ファイバー表面の電位との差により、ろ過フィルターのように不水溶性切削油を吸着濾過します。
アルカリ洗浄水中に不水溶性切削油を混入させて、エマルジョン(乳化)状態にさせ、この液体を試験液とします。
ゼータマックス吸着ファイバーは、図1のように透明カップに積層させて、その上部より不水溶性切削油を含んだエマルジョン状態の液体を通液濾過させます。
図2のとおり、処理前の液体は不水溶性切削油が混濁しており、白濁している状態でしたが、処理液は不水溶性切削油成分がなくなり、油成分がゼータマックス吸着ファイバーに吸着・濾過されたことがわかります。
この吸着剤を筒に充填して使用すると、濾過フィルターとなります。