機械油が混入した水を、ゼータマックス吸着ファイバーで濾過処理が行えるか実験をします。
機械油とは、マシンオイルとも呼ばれており、マシンや機械、工具などの動きをよくするために使用される油となります。機械油は、潤滑性や防錆性、接触面の冷却性をあげるために、様々な合成成分を使用されています。
機械部品を加工する場合、加工工程で機械油が加工物表面へ付着します。次工程で塗装・めっきなどがある場合、この機械油(マシン油)を除去する必要があり、機械油(マシン油)の洗浄工程があります。
洗浄工程では、高圧洗浄やアルカリ洗浄装置などを使用して、加工物表面に付着している機械油(マシン油)を除去します。そして、洗浄装置内に循環している洗浄水(洗浄液)は、一定期間使用しますと機械油(マシン油)の濃度が高くなってきますので、機械油(マシン油)を含まない新液と交換します。
実験では、ゼータマックス吸着ファイバーが、水に乳化状態となった機械油(マシン油)を吸着できるかの実験を行います。
純水に市販の機械油(マシン油)で粘性がVG36の機械油を混入させた液体を、機械油を含んだ試験液ととします。
ゼータマックス吸着ファイバーは、図1のようにカラムに充填させて、シリンジに機械油を含んだ試験液を吸入し、その液体を通液濾過させます。ゼータマックス吸着ファイバーに機械油が吸着されている場合は、試験液は機械油が含まれていない透明な水となります。
試験結果は下記図2の通り、処理前の液体は純水中に機械油が分散しており、白濁している状態でしたが、空カラムに充填したゼータマックス吸着ファイバーに機械油が混入した液体を通過させた処理液は、透明色になり白濁成分であります機械油(マシン油)が吸着除去された状態です。機械油(マシン油)がゼータマックス吸着ファイバーに吸着・ろ過されたことがわかります。